2019/06/10

本投稿は「太陽光はインフレに強い?!(その1/2)」の続きになります。
5.融資を受けて太陽光を作ると?
それでは金融機関に融資を受けて太陽光を作るとどうなるでしょうか?
わかりやすさのために少し極端な例をあげます。
事業開始初年度に1000万円融資を受け、その資金で太陽光発電所を建設したとします。
20年後に単利固定金利2%で一括返却したとすると、1400万円の返却額になります。
もしこの時点で10倍のインフレになっているとすると、初年度換算で140万円相当の金額しか返却しないで良いことになります。
もし売電価格が当初の固定金額だった場合、売電価格の価値も1/10になってしまいますが、この場合でも少なくとも損をする事はありません。相対的には当初の計画通りの投資対効果で利益が出るはずです。
もちろん(前回ご説明したように)、もし売電価格が上がれば、大きな利益を生む事になります。
6.一括払いで太陽光を作ると?
ところが、一括払いで太陽光発電所を作ってしまうと、初年度に全ての設置費用を洗い出してしまうため、その後にインフレがおきた場合、売電価格の固定金額のリスクのみを背負う事になります。
実際にはこのような購入をされた方(例えば年金の代わりに退職金で購入したなど)を救済するために、固定金額を変更する事がある事が定められています。
(詳細については「太陽光は儲かるか」の参考HP(PDF)の「よくある質問Q6」をご確認ください。)
●まとめ
ということで、実際に現金をお持ちの方は、インフレリスクと支払う金利を比べて、各々で判断される事になると思います。
私としては、大きなインフレはこないにしても2~3倍程度のインフレであれば十分起こりうる事態と考え、
現金で1つの太陽光発電所をつくるより、手持ちの現金を頭金にして融資を受け、資金が許すかぎり太陽光発電所を作ることが、投資視点では最も合理的ではないかと考えています。
コメント
おっしゃる通り購入時の融資は確かに借金の棒引きになりますので有利な部分もありますが、インフレの度合いにもよりますけど、銀行が行き詰って貸しはがしにあうかもしれませんので融資万歳とまではいかないと思います。
やはり基本は現金で購入していき、融資であまりにも多くのリスクをしょい込まないほどほど程度であればいいかと思います。
それに太陽光は不動産とは違う部分があるとはいえ不動産の類のものですし、グリーン減税など有利な部分もありますね~
by なお 2015年6月3日 11:51 PM
>なおさん
貸しはがしですが。なるほどそんなこともあるんですね。
この分野はまだまだ不勉強ですので、また自分なりに調べて見ますね。
コメントありがとうございました。
by あおそら 2015年6月5日 1:34 AM
タイナビフェアでインフレになったら、借金は限りなくゼロに近くなるけど、買取価格が変わらないから、インフレ対策にはならないんじゃないかって思っていました。
前回の記事を読んで、そんな状況になれば電力も高く売れる可能性がありますね。
インフレ対策になり得るなって感じました。
講師のDさんには、そういう部分まで話して欲しかったですね。
by リアルティ 2015年6月6日 9:30 AM
>リアルティさん
コメントありがとうございます。いつもブログを楽しく拝見しています。
Dさんのセミナーは、太陽光についてはとってつけた感がありましたもんね。
インフレ対策として正解は太陽光に資産を盛り過ぎないことではないかなぁと思っています。
私は、ここしばらくは太陽光に全力投球して、その後に太陽光の利益を別のインフレ対策資産に投入するつもりです。
by あおそら 2015年6月6日 8:21 PM