2019/06/10

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トリナソーラーによるスネイルトレイル分析
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日経BP社のメガソーラービジネスにトリナソーラーによるスネイルトレイルのおもしろい記事が掲載されています。
⇒記事はこちらをご参照ください。
樹脂製バックシートの水分が引き起こす「スネイルライン」 -
注目点は「マイクロクラックがある場所に、水分が浸透してスネイルトレイルが生じる」という記載です。
私は今までは単純に、マイクロクラックが熱膨張・収縮を繰り返すことでクラックが大きくなると考えていましたが、なるほど確かに水分の浸透+熱膨張・収縮のコンボがクラックの成長には不可欠かもと思いました。
つまりパネル内部に入り込んだ水(液体)が、熱で気体になることで(⇒体積が大きくなるので)内部の圧力が高まりクラックが発生するということです。バックシート側から入りこんだ水分がスネイルトレイルの発生原因となるとは正直思ってもいませんでした。
この考え方に従うと、野立ての太陽光発電の場合、太陽光パネルのしたに水分の発生源の地面がありますので、屋根置きの太陽光発電に比べて条件的に不利になります。 -
注目すべき点は、この記事の出典となるトリナソーラーのレポートに「将来的にトラブルを引き起こす恐れがある」と実際に記載されているのかどうか?です。
太陽光パネルのメーカ自身がスネイルトレイルの長期的なトラブル発生に言及している事例はほとんど無いと思っていますので、もしトリナソーラー自身がそのように発表しているのであれば、非常に有意なレポートといえるかと思います。 -
トリナソーラーとしては新技術の両面ガラス方式で「バックシート側から水分が入らない」ということをアピールしたいのだと思うのですが、そうするとどうしても現行方式のデメリットに言及する必要があるため、正直言ってなかなか苦しいところなのではと推測します。笑
⇒記事2はこちらをご参照ください。(連載記事のその2です。)
セルとガラスの間に「気泡」が生じる -
なお、現在、連載3回目ですので、これ以降の記事にも注目しておきます。
⇒記事3はこちらをご参照ください。(連載記事のその3です。)
「消防士の死亡例も」、発電が止まらず、燃え続ける太陽光パネル